13歳のハローワーク
⬆なんでも読むのが好きな人
12月18日の朝日新聞の夕刊に、「命のビザ」神戸が支えた、という見出しで杉原千畝に関する記事が掲載されていた。
私が杉原千畝の存在を知ったのは小学校5年生くらいの時に読んだ『杉原千畝物語―命のビザをありがとう―』だった。小学生の時は読書習慣はあったものの、だいたいシリーズものの物語(ズッコケ三人組とか、青い鳥文庫とか、シャーロック・ホームズとか)を読むことが多かった。だから多分母に薦められて図書館で借りて読んだと思う。
子供向けに書かれている本ながら、当時の状況がかなり鮮明に描かれており、小学生の私が知らないリトアニアの当時の生活の様子も想像することができた。当時の写真も何枚か掲載されていたからかも。
リトアニアの日本領事館で家族のいる自分の状況を顧みつつも、日本外務省の指示に反して独断でユダヤ人難民にビザを発給した。
汽車に乗ってリトアニアの地を離れる最後の最後まで1枚でも多く手書きビザを発行しようと試みた。
当時小学生の私は、今でも思い出せるくらいその衝撃と感銘は大きかった。その後の私の人生に影響を与えたかは分からないけど、何となく心に影響を与えた人物として刻まれている。
私は偉人伝みたいな本はそんなに多く読んでこなかったけど、息子にはいろいろな人の考えや行動の歴史を知ってほしいと思う。
先代に学ぶ「生き方」は子どもにだって影響があると思う。身近な大人からでは得られない人としての偉大さや心を本は教えてくれる。
今は、基礎的な学習をメインにして習い事や遊びなどをしているけど、最終的には「何になりたい」かよりも「どう生きたいか」を考えられる大人になってほしい。
英語が出来た方がいいとか計算が早い方がいいとかは二の次で、生き方や信念が持てる人になる手助けをしたい、というのが私の子育ての根幹にあるような気がする。
生き方なんて1人の大人から教えるのは限界があるので、先日、池上彰監修の『なぜ僕らは働くのか』と村上龍作の『新 13歳のハローワーク』を読んだ。
13歳のハローワークの見どころは序章にあると思う。
極めて生き方に近い話が書かれている。13歳のハローワークは「生き方+職業」のような内容で、なぜ僕らは働くのかは「職業に関わる要素を細分化して図解を元に説明している」本である。
こんな本もいつか息子と読んでみたいなと思っている。
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