図書館の本の紹介⑫
『 しかく みいつけた』大塚いちお
形のシリーズの四角編。「○○(場所)にしかくみーつけた」と書いてあって、隣に四角のシルエットが描かれている。場所と大きさなどから、その四角の正体が何かを予想するのが楽しい絵本。これまで読んだ○△□の中では個人的には△が面白かった。
『のりもの なあにかな 』
え かきもとこうぞう ぶん はせがわさとみ
以前紹介した『 どうぶつ なあにかな』と同じシリーズ。ページの端っこに少しだけ出ている乗り物の1部分から次のページに出てくる乗り物を言い当てる遊びができる。たくさんの働く車が出てくるので、乗り物好きの子にも喜ばれそう。絵のタッチは写実的なので、乗り物の絵が詳細に描かれている。
『どのはな いちばん すきな はな?』
いしげまりこ ぶん わきさかかつじ え
大ぶりなタッチで描かれている花がページをめくる度に色鮮やかに現れる。最後のページには前のページに出てきた全ての花が描かれており、とても華やかである。いくつもの「花」が描かれている赤ちゃん絵本はあまりないので、花の名前を知るきっかけになりそう。
『だっこ だっこ だーいすき 』
かみじょうゆみこ ぶん 100%ORANGE え
さるくんが出てきて、家族のみんなにだっこをねだり、抱っこしてもらう。おばあちゃん、お父さん、お母さん、お兄ちゃん、お姉ちゃんのさるの描き分けがおもしろい。絵は太いペンでざっくりと描いた感じだけど、温かみがあり、幸せを感じる作品。
『 はじまるよ』
熊谷守一 絵 ぱくきょみん 文
熊谷守一氏の作品が絵本として編集され、言葉が付いた感じ。木版画で抽象的に自然の様子が描かれており、絵本にはあまり見ないスタイルの作品である。小さな虫や鳥などの生き物や抽象的な作品など様々である。それぞれの作品が美術館に展示されているようなので、見に行ってみたい。
『 いいな いいな』かたやまけん
男の子と動物がお互いの体の一部を比べ合い、違いを「いいな」と言っている。体の名称が出てくるので、子どもの体を触りながら読んであげても楽しめると思う。体の様子を表すオノマトペが「フワフワ、つるつる」など多様で可愛らしい印象の作品である。
『おふろだ、おふろだ! 』
わたなべしげお ぶん おおともやすお え
くまくんのシリーズのひとつ。パパ、ママと3人家族のくまくんがお父さんと一緒にお風呂に入るという生活の一場面を切り取ったような内容である。肩まで浸かって10数えるとか体を洗いっこするとか、小さい子にありがちな場面展開で、親しみがもてる。
『たかい たかい』五味太郎
アイデアが秀逸である。縦に開く絵本で、文字は全て斜めに印刷されている。たかい山の上のたかいエントツから始まり、ページをめくる度にその上にいろいろな物や動物や人が積み重なっている。
そして、それだけ積み重なっているのには訳があって、1番上に乗っている男の子は、手をいっぱいに伸ばしてお星様を取ろうとしているのである。しかし、ギリギリのところで取れなくて「ざんねん」で終わっているところがまた何とも言えないユーモアが溢れている。たくさんの物が積み重なっているので、ページの続きが楽しみになる本。
『かたち 』五味太郎【オススメ】
○□△をもとに作られており、丸い子ども、四角いロボット、さんかく魔法使いが登場する。丸い子どもは丸い体型で、丸い家に住んでおり、身の回りの物も全てが丸い。ロボットも魔法使いも同様で、□と△で世界が構成されている。文字だけでなく、絵からもいろいろな発見があるところが面白さのポイントである。
『きもの 』五味太郎【オススメ】
五味太郎さんの目の付け所が素晴らしい作品。動物たちの皮革を服に例えている。さいは「ごわごわオーバー」とか、しまうまは「しましまパジャマ」といった感じで、たくさんの動物を例えている。最後に出てくるにんげんくんは「つるつる?」も良いオチである。リズムの良さも絵にマッチしていて読んで楽しい作品である。
『 おうちのともだち』柳原良平【オススメ】
家の中のあらゆる物が1ページにつき1つ描かれており、小さな目と鼻と口が付いている。まさに、おうちのともだちで、「フライパンくん」「おちゃわんさん」などと名前が付いている。家財道具に親しみが湧いてくる1冊。シンプルな絵に顔が付いているだけだけど、なぜか次のページが楽しみになる。家の中の物の名前を覚えるのにも一役買ってくれそう。
『こぐまちゃんのうんてんしゅ 』わかやまけん
こぐまちゃんがバスの運転手になって、動物たちを乗せて、遊園地前まで運転手する。子どもの遊びの様子をこぐまちゃんで再現しており、おもちゃの車に人形を乗せて遊んでいる。信号待ちをしている場面では、他の車も並んているし、高速道路に乗ったりもする。最後はボールにぶつかって転んでしまうなど、子どもの遊びらしい設定となっている。
『おてて ぱちぱち 』あまんきみこ
あまんきみこの赤ちゃんえほんシリーズ。
最近、息子がハマっているお手手ぱちぱちにピッタリな本を選んでみた。何匹かの動物が出てきては、「おててパチパチ」を繰り返し、じょうずじょうずと言う。案の定、息子もおててぱちぱちをし始める。おててパチパチを始めた頃の赤ちゃんにはとても楽しめる絵本だと思う。
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